FAQ
Q.癌(がん)の予防について教えてください。
A.癌(がん)は、肺癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、食道癌、胆嚢癌、前立腺癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌をはじめ、全身のあらゆるところに発症します。
それぞれの癌の発症要因には微妙な違いがあるものの多くは共通しています。
<癌を起こす因子>
動物性脂肪・赤身肉(牛・豚)・アルコール・食塩・食品添加物・残留農薬・カビ・焦げなどの過剰摂取、性ホルモン、ストレス、肥満、加齢、菌・ウイルス感染、喫煙、大気汚染、職業汚染(クロム、アスベストなど)、紫外線、放射線などの環境因子。一部に遺伝性因子。
<癌を防ぐ因子>
植物性食物(野菜、果物、豆類など)、ビタミン類、適度な運動などの環境因子。
一部の遺伝性疾患(大腸癌、乳癌、内分泌腫瘍)を除いて、通常は、禁煙、禁酒・節酒、食習慣(十分な野菜・果物の接取、減塩)、適度な運動、十分な睡眠などの基本的な生活習慣の維持で癌のリスクは十分抑えられると思われます。普段から基本的生活習慣の維持に心がけ、病気におびえることなく自信を持って明るく楽しく毎日を過ごしましょう。
Q.癌(がん)の早期発見のポイントを教えてください。
A.自覚症状は一般に少ないことが多いため、危険因子がある方は定期的に検査をするしかありません。
胃癌:
慢性胃炎、ピロリ菌陽性の方は定期検診をしましょう。バリウム検査、(特に)内視鏡検査が有効です。
食道癌:
飲酒・喫煙者、胃酸逆流症の方は定期検診をしましょう。内視鏡検査が有効です。
肺癌:
喫煙者、職業汚染(アスベストなどの粉塵)にさらされている方は定期検診をしましょう。また咳・痰には注意しましょう。レントゲン検査、喀痰細胞診のみでは感度が低く、気管支鏡、CT検査が有効です。
大腸癌:
親族に大腸癌の方が複数いる場合は遺伝性因子について検討(遺伝子診断など)しましょう。肉食の好きな方・飲酒者は定期検診をしましょう。通常は便検査が簡単かつ有効です。陽性の場合は内視鏡検査が必要です。
肝臓癌:
多くは肝細胞癌で、C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスが主因です。インターフェロンなどによる治療でウイルスを排除あるいは肝炎を抑えることでほとんど発癌が予防できます。肝炎が持続している方でも定期的な採血、超音波検査、CT検査で癌の早期発見は十分可能です。なお節酒、できれば禁酒が望まれます。
膵臓癌:
喫煙者、中年以降発症の糖尿病の方は定期的に検査をしましょう。超音波検査は感度も低く、CT/MRI検査の方が有効です。
胆嚢癌・胆管癌:
胆石のある方、胆管奇形のある方は定期的に検査をしましょう。超音波検査、CT検査が有効です。
乳癌:
親族に乳癌の方が複数いる場合は遺伝性因子について検討(遺伝子診断など)しましょう。乳房の大きい方などでは視・触診では感度が低く、マンモグラフィー・超音波検査が有効です。出産経験の少ない方・肥満者・飲酒者は定期検診をしましょう。
子宮癌:
頸癌ではヒトパピローマウイルス陽性の方、性経験の多い方、出産経験の多い方は定期検診をしましょう。細胞診が簡単かつ有効です。体癌では閉経後・肥満者・出産経験の少ない方の不正出血時には細胞診/組織検査をしましょう。
前立腺癌:
肉食の好きな方は注意しましょう。採血検査(PSA)による定期検診が有効です。
Q.生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)など)の治療のポイントを教えてください。
A.生活習慣病を考える上でまず大切なことは、ごく初期の段階であるメタボリックシンドローム(あるいはその前段階)、正常高値血圧、食後高血糖、食後高中性脂肪血症などにおいてすでに動脈硬化が始まっているということです。つまり、健康診断で正常と診断されていても、本当に健康、あるいは万全といえるかどうかはわからないということになります。
血圧が高血圧ではないがやや高め、食後血糖値だけがやや高い、食後中性脂肪が高い場合はそれぞれ高血圧や糖尿病、高脂血症などの兆候として警戒すべきです。20歳ごろと比べて少しでも体重が増えているという方は内臓脂肪が増えていないかどうか疑ってみるべきです。内臓脂肪の増加が或る閾値を越えた瞬間から高脂血症傾向、高血圧傾向、糖尿病傾向へと病態が進んでしまいます。高脂血症、高血圧、糖尿病あるいはメタボリックシンドロームの診断がつく前からの注意・予防が非常に大切です。
予防と治療は基本的には同じです。高血圧は塩分過多、交感神経亢進(ストレス、飲酒など)、肥満・内臓脂肪が主因です。糖尿病、高脂血症、メタボなどは肥満・内臓脂肪が主因です。これらの是正が大切です。肥満・内臓脂肪の解消には食事療法と運動療法が最も重要です。食事療法は摂取カロリーを制限し、食事内容がバランスよく、規則正しいことを心がけます。運動療法は有酸素運動(30分-60分程度のウォーキングなど)を適度に行うだけで十分です。
上記の生活習慣是正が達成されない場合は時を逸することなく薬物治療を開始した方が安全です。なお、上記の生活習慣是正が達成されたにもかかわらず、高血圧、糖尿病、高脂血症に改善が見られない場合は二次性のものも考えられますので内分泌機能、膵臓、家族性などの検索が必要になります。薬物療法は各学会でガイドラインが定められていますので、目標値を決めて治療ができます。目標値は年齢、性別、心血管疾患の家族歴、喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症などの動脈硬化のリスクファクターの有無で決まってきます。
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